図書館のデジタル資料 最前線
図書館利用支援課
2016/06/10
トピックス
OVERVIEW
立教大学図書館の魅力をご紹介します。
一人一人の利用に合わせた「場」を提供する図書館として
図書館は変化し続けている。アクティブ?ラーニング※1をはじめとする、新しい学びの流れに対応した空間づくりやサービスの提供等、従来とは大きく姿を変えている。本を読むだけでなく、PCを利用した学習やグループワーク、ミーティング、ディスカッション等が可能な一人一人の利用に合わせた「場」を提供している。また、近年の図書館界には「デジタル一次資料を提供する」という強い潮流が存在している。特に大学図書館では、紙媒体で図書や雑誌を提供するだけではなく、オンライン上で図書?雑誌を提供することが当たり前となっているのだ。例えば、本学図書館にはない図書や雑誌記事を閲覧したいときには、他大学の図書館や公共図書館に出向いて(または取り寄せて)利用することが従来の利用方法であったが、近年は紙媒体よりもオンライン資料から情報を得ることが中心になっている。実際に、大学図書館間等で行われている文献複写や資料の現物貸借の対応件数(グラフ1)を見ても、紙媒体による利用が2005年度をピークに減ってきていることが分かる。この背景には、情報へのアクセスの仕方が変わってきているということが理由として挙げられるだろう。社会の流れの変化、あるいは前述した利用者のニーズの変化に伴い、図書館に求められる役割も変わってきているのだ。そのような変化への対応として、本学図書館ではどのようなデジタルコンテンツを提供しているのか、この機会に紹介させていただきたい。
図書館が提供しているデジタルコンテンツには、大きく分けて「外部コンテンツ」、内部から提供している「オープンデータ」の2種類がある。これらは全て図書館ウェブサイトからアクセスが可能である(一部コンテンツには利用制限あり)。
図書館が提供しているデジタルコンテンツには、大きく分けて「外部コンテンツ」、内部から提供している「オープンデータ」の2種類がある。これらは全て図書館ウェブサイトからアクセスが可能である(一部コンテンツには利用制限あり)。
「外部コンテンツ」の提供
オンラインジャーナル 各分野の学術雑誌2万6622タイトルを閲覧することが可能(2014年度末時点)
グローバル教養副専攻 2016年度1年次入学者からスタート
海外体験を軸に、学部の学びに加えて自身の興味?関心に応じて体系的に学ぶ、全学部生が履修可能なプログラム。グローバルかつ複眼的な視点を養います。
e‐book(電子書籍) ケンブリッジ大学出版局の電子書籍やマクミランリーダーズをはじめ、1万2201点の資料が閲覧可能(2014年度末時点)。
国立国会図書館デジタル化資料送信サービス 国会図書館で提供しているデジタル化資料を本学図書館で閲覧することができる。
グローバル教養副専攻 2016年度1年次入学者からスタート
海外体験を軸に、学部の学びに加えて自身の興味?関心に応じて体系的に学ぶ、全学部生が履修可能なプログラム。グローバルかつ複眼的な視点を養います。
e‐book(電子書籍) ケンブリッジ大学出版局の電子書籍やマクミランリーダーズをはじめ、1万2201点の資料が閲覧可能(2014年度末時点)。
国立国会図書館デジタル化資料送信サービス 国会図書館で提供しているデジタル化資料を本学図書館で閲覧することができる。
図書館独自に提供?公開しているオープンデータ他
機関リポジトリ(立教Roots) 本学で生み出された研究?教育成果を公開している。本学発行の紀要等の目次と一部本文の閲覧が可能。サービス開始の2012年度は登録数5090件?アクセス数5165件、2014年度は登録数9519件?アクセス数14万5000件と、登録数だけでなくアクセス数も大幅に増加している。
デジタルライブラリー 竹取物語絵巻、ルソー主要著作など、立教大学図書館が所蔵している貴重書コレクションをデジタル資料として公開している。
この他、視覚しょうがい等の印刷物を効果的に読むことができない学生への支援とした、所蔵資料のテキストデータ化も、視野に入れなければならないサービスの一つである(実施については現在検討中)。
1990年代後半から電子図書館が話題になり、図書館不要論が飛び交った。デジタル資料でまかなえることが増えている一方で、"Library as place" と言われるように、図書館としての「場」を提供していくことは、図書館の役割だと考える。しかし、利用者のニーズが変化している今、図書館を従来の役割にとどめることなく、デジタル利用を含めた学術情報を集約し、発信していく基地としていきたい。今後も図書館は進化し続けていく。
デジタルライブラリー 竹取物語絵巻、ルソー主要著作など、立教大学図書館が所蔵している貴重書コレクションをデジタル資料として公開している。
この他、視覚しょうがい等の印刷物を効果的に読むことができない学生への支援とした、所蔵資料のテキストデータ化も、視野に入れなければならないサービスの一つである(実施については現在検討中)。
1990年代後半から電子図書館が話題になり、図書館不要論が飛び交った。デジタル資料でまかなえることが増えている一方で、"Library as place" と言われるように、図書館としての「場」を提供していくことは、図書館の役割だと考える。しかし、利用者のニーズが変化している今、図書館を従来の役割にとどめることなく、デジタル利用を含めた学術情報を集約し、発信していく基地としていきたい。今後も図書館は進化し続けていく。
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご注意ください。
※本記事は季刊「立教」236号 (2016年3月発行)をもとに再構成したものです。定期購読のお申し込みはこちら
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